北海道大学病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
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アレルギー性鼻炎  

アレルギー性鼻炎はくしゃみ、水性鼻水、鼻づまりを3大症状とする疾患です。季節を問わず症状がある場合は家のほこり、ダニが原因(抗原)のことが多く、季節的なものは花粉症が多いのですが、北海道ではスギ花粉症はほとんどなく、4~5月のシラカバ、6~7月のカモガヤ(イネ科の雑草)、8~9月のヨモギ花粉症が問題となります。これらの原因は血液検査や皮内反応で調べることができます。
治療の第一は抗原の除去(部屋の清掃や花粉症の季節にはマスクをするなど)ですが、内服や点鼻の抗アレルギー薬も広く用いられています。また、いわゆる体質改善治療として、抗原のエキスを投与し、抗原に対する反応を弱める、免疫治療も施行しています。以前は抗原を注射しておりましたが、最近は抗原の錠剤を舌下で溶解することで同様の効果が得られるようになっています。アレルギー反応の場である鼻粘膜をレーザーで焼いて、発作を起こさなくしようという治療も注目されています。

ヨモギ
ヨモギ
シラカバ
シラカバ
カモガヤ
カモガヤ

ダニ
ダニ
難聴を来す疾患 上部へ

難聴は下図にに示す外耳、中耳と呼ばれる「音を伝える部分」の障害(伝音難聴)と内耳、聴神経、中枢系と呼ばれる「音を感じる神経の部分」の障害(感音難聴)に大別されます。
伝音難聴を呈する疾患としては、各種の中耳炎あるいは、先天性の耳小骨奇形などがありますが、手術などの治療により回復する可能性があります。
感音難聴は先天性のものから、騒音性、薬剤性、加齢によるもの、突発性難聴、聴神経腫瘍などがありますが、いずれも発症して時間が経ってしまうと、治癒が難しくなります。当科では最新の診断法を用いて、障害部位の診断、治療に役立てています。難聴はその程度によって身体障害者の認定を受けることも可能です。また両耳高度感音難聴症例に対して人工内耳埋め込み術を行っています。

顔面神経麻痺 上部へ

顔面神経は耳がついている頭の骨(側頭骨)の中と耳下腺の中を走行しています。そのため、内耳・中耳・耳下腺の病気が原因となって顔面神経麻痺がおこることがしばしば認められます。(これを末梢性顔面神経麻痺といいます)。そのため、末梢性顔面神経麻痺の原因の精査、麻痺が生じている部位の診断、麻痺の診療は耳鼻咽喉科医がおこなっています。
このなかで最も多いとされるのは、原因不明の麻痺でベル麻痺と呼ばれています。しかしベル麻痺のなかに、ウイルス(特にヘルペスウイルス)が原因となっている例がしばしば認められ、当科ではこのような症例の早期診断法を開発し、治療に結びつけています。

頭頸部腫瘍 上部へ

頭頸部腫瘍は、鎖骨の上から頭蓋底までの臓器に発生する腫瘍です。
症状は、多彩ですが顔面・頸部の腫脹や痛み、鼻症状、口腔・咽頭の痛み、声がれ、嚥下困難などがあげられます。
治療は手術がが中心です。近年、頭頸部における再建手術の進歩により拡大手術が可能となり、治療成績も向上しています。従来治療困難だった頭蓋底や縦隔などの境界領域の腫瘍に対しても、脳神経外科、形成外科、消化器外科などと共同して手術可能になっています。さらに、手術、化学療法、放射線治療を効果的に組み合わせて、臓器・機能の温存を目指した最先端治療を行っています。

頭蓋底浸潤
頭蓋底浸潤
喉頭癌
喉頭癌

舌癌
舌癌
音声言語の障害 上部へ

意志疎通(コミュニケーション)は人間の心理的、社会的活動の基本となる重要な機能です。音声言語外来では主にコミュニケーションの障害に関わる様々な疾患を対象として、治療やリハビリテーションを行います。
声帯ポリープ等による音声障害だけでなく、口蓋裂等の形成異常、脳梗塞後の失語症や発音の障害に対する言語指導なども取り扱っています。
脳血管疾患後遺症のリハビリテーションのうち特に嚥下障害の領域では、手術的治療が有効な場合があります。写真は脳出血後、食道入口部の緊張による食物の通過障害に対して括約筋切断手術を行い、嚥下可能となった症例の食道透視像です。

脳出血後食道入口部の緊張による食物の通過障害
脳出血後食道入口部の緊張による
食物の通過障害
括約筋切断による通過障害の改善
括約筋切断による通過障害の改善
めまい 上部へ

私たちは何気ない行動の中でも常に下の図に示すようなメカニズムの働きにより体のバランスを保っています。そして、ひとたびこのメカニズムのどこかに破綻を来した場合、それは「めまい」と言う症状として自覚されます。中でも、重要な役割を果たしているのが前庭器と呼ばれる、三半規管・耳石器です。前庭は耳の奥(内耳)にある器官で、音を聞く聴覚とも密接なつながりがあります。そのため、「めまい」の診断・治療は耳鼻咽喉科の専門医によって行われます。

 近年「めまい」と言う病気は増加する傾向にありますが、その背景にはストレスや高血圧・糖尿病といった生活習慣病などとの関わりがあるからです。「めまい」の多くは放っておいても自然に軽快しますが、何度も繰り返すうちに治りにくくなったり、その背後に脳梗塞などの重大な病気が隠れていることがあります。

 当科ではあらゆる「めまい」に対応した最先端の診断技術を備え、めまいに苦しむ方々の生活の質を維持することを目標に診療に当たっております。

平衡機能のメカニズム

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